Tさんはいつもご夫妻で来院されます。生活習慣病外来におかかりで、週に一回クリニックで待ち合わせて一緒の時間にトレーニングをされます。
みらいクリニックでは、生活習慣病外来に受診中の方は定期採血をして経過を追っていきます。ここに信頼感をもって受診していただく方もいらっしゃいます。
ご主人は、高血圧に加えて脂肪肝による軽度の肝機能障害、高尿酸血症(痛風に注意)が認められていました。一週間に一回まじめにトレーニングをされていますから、定期の検査が楽しみなところです。
4ヶ月ぶりに検査をしたところ、肝機能、尿酸値ともに基準値内へ収まりました。こういう風に、数値の改善まで得られるにはそれなりにトレーニングをしなければなりません。
もちろんご主人は大喜びです。
「ほら、あなた、早く言いなさいよ」
とダイエットエンドに乗りながら奥様が、ご主人を急かします。
「どうしたんですか?」と私。
「いえね、なにをごそごそしているのかなと思ったら、昔のズボンを引っ張り出してきたんですよ。入るようになったって」
「へぇ、良かったですね。そういう方は結構いらっしゃいますよ」
「高かったズボンだから、なおさらですよ。この人は、先生に言いなさいって言ってもなかなか言おうとしないんですよ」
加圧トレーニングによって、検査値も正常化し、体のサイズも変わったとなるとメタボリックからの脱却です。何より1週間に一回のトレーニングですから、忙しい方でも無理なく継続することが出来ます。
後は、奥様の高脂血症ですが、女性はむしろ総コレステロール値はあまり気にしない方が健康的ですので、検査値の変化より、体型の変化を目指した方がいいですね。まだその徴候はないのが残念です。