「山口大学の救急医学講座から電話ですけど、出れますか?」

(なんじゃこの忙しいときに・・・)

しかし、大学から電話がかかってくるなんて滅多にない(というか、開業してはじめて)。

「はい、もしもし」

「あっ先生、忙しい?ごめんね」

「あら、Uさん、お久しぶりです」(Uさんは医局の秘書さん)

「どう、開業して?うまくいってる?」

「まあ、ぼちぼち」

「ああそうなん、はやっとるんじゃ」(声のトーンが下がる)

(なんだか残念そうだなヽ(#`Д´)ノ

「ええはなしがあるんじゃけど、じゃあ教授と変わるね」

「はいはい」

「あっもしもし、いまかず先生?元気にやっとる?」

「ご無沙汰しております!!とても元気に過ごしております」

「いや実はね・・・・・・」

と久しぶりにあった大学からの電話は、就職の件でした。

いや、クリニックがもうすぐつぶれそうなら考えなくもないけど・・・でも借金はどうする?残されるスタッフは??


「お声をかけていただいてうれしいのですが、とてもじゃありませんが動ける状況ではありません」

だ・か・ら〜、「流行っていない」方が良かったのか。ぼちぼち患者さんも多いですよといった後の、反応がおかしかったもの。トーンが下がって「あぁ」って。

いやでも、いまさら大学病院に戻るなんてこの体では出来ませんよ。こんなに自由奔放にやっているのに、がんじがらめになるなんて・・・・。お〜〜コワッ。

しかも今やっている医療を医局のみんなが見たら一斉に引くと思う。

絶対に。


あいつは、どこかねじが外れていると思ってたけど、とうとう・・・かわいそうにって思われるよきっと。

ICUで人工呼吸器や透析器なんかの医療機械に囲まれて生活しながら、漢方を勉強したいって言い出したときも周りは「???」だったもんな。漢方でさえこれなら、靴下は???どうなる。

だから、人前には出れないの。