Aさんは3年ほど前に乳がんの手術後に受診され、その後ずっとかかっていただいております。
とても良好な経過をたどって再発の徴候もありません。
乳がん治療では手術時の体位のせいか、あるいはもともと障害があるのか、術側の関節機能障害を惹き起こすことがあり、手が上がらない、肩が痛むなどの症状が出るときがあります。
こういうときにはAKA博田法がとても役に立ちます。その場で痛みが消失することも少なくありませんから患者さん方からはとても喜ばれます。
しかし!!疼痛治療手技の一番の欠点は、筋肉を鍛えることが出来ないことにあります。痛みが治まると動かすことが出来るようになるのである程度筋力は戻りますが、あまり激しいことは出来ません。
AKA博田法でも、治療の初期の段階ではあまり無理をして体を鍛えないようにと指導をしますが、やはり鍛えなければ筋力は確実に落ちていきます。
乳がん術後では、日頃の運動がとても大事と言うことは分かっていますから(ここを参照ください)しっかりと体を動かすことが大切です。
「運動していますか?」
「いやあ、なかなか出来ないんですよ。仕事に追われちゃって、、、」
「ちょっと、、、(目で合図)」
「でしょ、太ったでしょ」
「加圧しましょう、加圧」
Aさんは、状態が落ち着いているので1ヶ月毎の受診ですし、遠方なので頻繁に受診が出来ません。
「筋力アップクンで家で行えばいいですよ」
早速筋力アップクンを購入され、週に二回の加圧トレーニングをご自宅で始めました。
1ヶ月後の受診時
「あれっちょっと、、、、(目で合図)」
「でしょ、痩せたんですよ。3kgも!!」
以前は、ちょっとパチパチになっていたズボンにシワが出来ています。
「ホント、スゴイですね。加圧なら続けられますね。早速効果が出ました」
「えぇ巻くだけですから簡単ですもんね。こんなに簡単にできて効果が出るとは思いませんでした」
がん治療後など体に負担のかかる治療を受けた後はなおさら体を動かすことが大切になってきますが、体力などの問題もあり難しいのが現状です。
Aさんのように加圧トレーニングを利用して術後の運動療法として活用できれば運動不足を十分に補うことが出来ます。
そして、運動によって免疫力、体力を高めてますます元気で長生きできるってもんです。
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