保険診療では、乳幼児医療は3歳未満は無料をなっている自治体が多く、福岡周辺の自治体でも同様です。

Cちゃんは3歳になったばかりの女の子、アトピー性皮膚炎の治療で来院されました。保険を見ると負担割合が”10割”(つまり自費)となっています。

(あれ〜〜どうしたんだろう、保険証を忘れたのかな??)

と思いながら、診察を始めました。聞くと、アメリカに滞在中で、一時帰国をしており、保険が無かったので自費診療になっていたとの事でした。

一見してアトピー性皮膚炎であることは分かりましたが、日本にいる間に良くしておきたいと思い、他院に通っていましたが、なかなか良くならないと言うことで来院されました。

処方されていたお薬を見ると、抗アレルギー剤の内服薬と外用薬(塗り薬)、ワセリンでした。ステロイド剤は使いたくないとのことだったので、ステロイド剤は入っていませんでしたが、皮膚症状が治まらないので、たまらず医療機関を変えてみようと思われたみたいです。

ステロイド剤を使用して、一過性に(姑息的)皮膚症状を改善させる(そのように見える)ことは簡単ですが、止めると元に戻ってしまいますから、一時的な治療はかえって混乱を来してしまいます。

日本を離れた後に、どうやって治療をしたらいいのか分かりません。

Cちゃんは、いびきをかいて、便秘気味という、典型的な口呼吸から来る症状でした。

一ヶ月後には日本を離れることが分かっていますから、自分の力で良くなる方法を身につける必要があります。

大事なことは、今その場でよくすることではなくて、良くなる方法を勉強して、身をもって体験し、その後の生活に生かすことです。

”あいうべ”と寝る前の暗示法をお母さんに教えて、一ヶ月間行ってもらうことにしました。また少量の漢方薬と炎症止めの塗り薬も投与しました。

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さて、一ヶ月後です。

お肌のジュクジュクが無くなって、ずいぶん乾きました。とても良くなっています。

寝るときにかゆみでなかなか寝入ることが出来なかったのが、睡眠も十分取れるようになりました。そして、うんちも毎日出るようになりました。

それに伴って、お肌の症状も改善していきました。

まだ口をしっかりと閉じることが出来ないのと、どうしても手が届く範囲は癖で書いてしまって傷跡が残りますが、”あいうべ”も毎日やっていますし、これからもっと良くなることでしょう。

一週間後に渡米するとのこと。

良くなる方法を学ぶことが出来れば、これからいろいろな状態になっても、対処が可能です。

薬がなかったとしても必ず良くなっていくことでしょう。こんなにうれしいことはありません

今の症状をよくすることも大切ですが、良くなる方法を自分で身につけることはそれ以上に大切です。”あいうべ”はその一助になると思います。