「Iさんはバスの故障で、遅れると連絡がありました」

「は〜い、了解」

Iさんは、その経過を記すだけでもかなり劇的に症状が改善した方ですが、それはひとまず置いておいて。

 

「Iさん、どうぞ〜お入り下さい。大変だったですね」

「そうなんです。バスのエンジンが止まってしまって・・・」

「バスのですか?」

「ねぇ変でしょ」

とここまではよくある(そうでもないかも?)話。

「で、バスの中にずっと黙っているのもなんだから、隣の方とおしゃべりしてたんです」

「ほうほう」

「あなたはどこに行くのって?聞かれたので、こうこういう理由で、博多まで行きますって答えたんです」

「そしたら、靴下の話になってしまって、”そんなスゴイ靴下があるなら買ってきてくれ”と頼まれたんです」

「???見ず知らずの人に?」

「えぇ。私が質問攻めにあってしまって、どういう病院だ、どういう治療をするんだ、先生は若いのかとどんどん聞かれました」

「靴下一足あれば、1時間は軽く話題が尽きませんからね〜〜」

「で、靴下の話になって、どうしても買ってきてくれって言われたので・・・5足」

「お金はどうしたんです?お金も渡されました」

「どうやって持って行くんです?」

「私の住所を書かされて、明日自宅に直接取りに来られるそうです」

「はぁ???全然知らない人ですよね」

「えぇ全然」

以前、船の中で”いまかずの所を受診してご覧なさい”といわれた方が受診されたことがありましたが、今回の件もそれに負けず劣らず珍事です。

全く見知らぬ人から、靴下を買ってきてくれと頼まれることがあるでしょうか!!

人とのつながりっておもしろいですよね。

「じゃあこれを持って行って下さい」

と安心3月号(靴下特集あり)をお渡ししました。

後日確認したところ、無事に靴下は旅立っていったようです。見知らぬ方にも役立てるように、頑張って欲しいものです(靴下に)。