「もうリハビリはしません!」

狭いクリニックの廊下で大きな声が響きました。

どうしたんだろう、何か不手際があったかな??すぐに見に行きました。

見ると、今診察を終えたばかりのSさんでした。Sさんは、妹さんのお薦めで糖尿病の治療に加圧トレーニングをしてみたいと受診されました。

両方の膝の変形性関節症があったので、診察ベッドに横になっていただいたときにちょこっと関節の治療をしました(もちろん膝には触りませんよ)。

Sさんは、クリニックのサンプルシューズを履いてすっと立っています(名付けてみらいシューズ、私がつけた訳じゃないんですけど、、、、)。

「先生、何をしたんですか?」

「どうしたんですか?」

「とっても膝の調子が良くなりました」

「あら、それはよかったですね」

「先生、ちょこちょこと何かやったでしょ」

「えぇ、まあ、多少は」

「それだけで、こんなに変わるもんですか?」

「まあ中には変わる人も・・・、それよりどうですか?その靴?」

「こんなに楽に歩けるなら、もうリハビリには行きません。毎日行っていたのに・・・」

「温めたり引っ張ったりしてもそんなに人間の体は変わりませんよ。もし私がSさんの状態なら行きませんね。時間がmottainai!」

「でも患者はそんなこと分かりませんものね」

「そうですね。困りますね」

その場でSさんはみらいシューズの予約をして行かれました。もちろん加圧トレーニングにも満足してお帰りになりました。

みんながラクに、クリニックのモットーを実感した瞬間でした。