関連痛という概念がある。

症状を起こしている臓器そのものではなくて、その臓器周辺、あるいは関連する遠隔部位に痛みなどの症状を引き起こしている状態である。

よく知られているものには、心筋梗塞。

急性心筋梗塞の際には、みぞおちが使えたり、左手がしびれたり、歯が痛くなったりという、一見関係ないような部位が痛くなる。

胃痛だと思って胃薬と服用していたが改善せず、よく調べてみたら心筋梗塞だったということがある。

このようなことが起こるからやっかいだ。

症状部位が悪いのか、それとも関連痛なのかを見極める作業というのは、結構重要である。けれど、一日中そのことを考えながらの診療というのは、かなり困難。

ところで、AKA博田法は、関節機能異常治療に対しては、とても良い治療であるが、関節機能が障害されると、痛みやしびれと言った症状はもちろんのこと、関連痛が起こってくる。

手首や肘の痛みというのは、椎間関節や胸肋関節からの関連痛のことが多い。たとえその場所が腫れていたり、圧痛があったとしてもだ。

AKA博田法は、優れた治療法であるが、どうも肩こりに関しては、”キレ”が悪いことがある。

肩こりは、足が悪かったり(特に内反小趾)しても起こる。その際は、足の治療をしなければならない。

堀田先生は、片頭痛や肩こりも鼻咽腔炎の関連痛だと、外来見学時に仰っていたが、まだまだ「??」だった。

ところが、Bスポット治療を積極的に行うようになってきて、肩こりが軽減する患者さんが増えてきた。

また片頭痛の発作の時であっても、トリプタンと同じとまでは行かないけれど、速効性のある治療であることも理解できた。

やはり堀口先生の著作にもあるように、擦過する場所を変える必要があるが、それらもだんだんと経験を積めば分かるようになってくる。

頑固な肩こりには、Bスポット治療を考慮してもいいだろう。

あいうべ体操で、肩こりが取れる人ももちろんいますよ あいうべ〜