人生はあっという間である。お年寄りに確認しても、その御年まで「あっ」という間だったという答えばかりである。

もちろん「あっ」の間には様々な出来事があったであろうことは想像に難くない。
現代は、とても忙しい。人生の時間としてはとても長くなったはずなのに、時間に追われて、日常をゆっくりと楽しむことがとても贅沢である。

不況により、さらにその状況はひどくなったように思える。

一日慌ただしく終えてみて、「さて今日は何をしたんだっけ」と振り返る余裕すらなくなってしまう。

で、「慌ただしい」ということば、「心が荒れる」「心が荒む(すさむ)」と書く。

似たような言葉に”忙しい”がある。

こちらは「心を亡くす」と書く。

亡くせば、また探してくればいいが、荒れてしまったら、元の状態に戻すのはなかなか難しい。

そう考えると、忙しいより慌ただしい方が、良くない心の状態であると分かる。

そのためには、リラックスすることが必要だ。そして、心の平静を取り戻していく作業が。

このリラックス、意図的な弛緩が難しい。

例えば、診察時に筋緊張を取ろうと

「力を抜いてください」

と患者さんにお願いしても、帰って力が入ってしまうことがたびたびだ。

筋肉を緩めなきゃ

と思うと、筋肉に意識が行ってしまうので、緩めることが出来なくなってしまう。

筋肉が弛緩しなければ、心も弛緩できない。

慌ただしいままだ。

意図的な弛緩を惹き起こすのが、残像メンタルトレーニングだ。

作業をする前に、慌ただしさとを亡くして、心の荒れを取り除いていく作業だ。

ほんの数分でよい。

それが出来ると、作業効率は格段に上がる。


こちらの臨床動作法が出来上がっていく過程もおもしろい。

筋肉の弛緩の必要性がよくわかるはずだ。ただ、実践的内容ではない。

意図的な弛緩を得るためには、残像メンタルトレーニングを活用すると良い。

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私も、講演前などは残像をやって、集中力をコントールしてから行うようにしている。

あがり症のヒトなどには特にお勧めである。