肺が危ない」という本を手に取りました。
何気なく手にしたこの本、P21に「正しい呼吸とは」と書いてあります。

もうこのブログを読んでいただいている方なら、大凡の内容はおわかりになりますね。

「鼻から吸って、口から吐く」というのが理にかなった呼吸の仕方です。

えぇっ??となった方は、大正解。これは間違った呼吸の仕方です。

 肺気腫などの、拘束性肺疾患では姑息的(緊急避難的、場当たり的)な呼吸法ではありますが、病気のない健康人では全く間違った呼吸法です。

病気の場合などは、と但し書きでもあればいいのですが・・・

うつぶせ寝と同じですね。

うつぶせ寝も、睡眠時無呼吸症候群や肺疾患などの疾病があるときには、姑息的手段としては推奨されますが、それ以外では仰向け寝(仰臥位)が基本です。

病気の時のカラダの使い方と、健康なときのカラダの使い方は違います。それを混同してしまって病人にいいものだから、健康人にもとしてしまうのが間違いのもとです。

これは病人にいい薬だから、健康人にもいいはずだ。

この考えがおかしいことは一目瞭然です。カラダの使い方も同じです。

これまで何回も紹介しましたが、英国人医師のロバート・ブルームは「博物学に基づかない治療には問題がある
と指摘しました。

人間の体は、同じ仲間であるほほ乳類の体を見ることによって使い方を”すこし”知ることが出来ます。人間の体は、特殊化されているところとそうでないところがあり、そうでないところは他の動物とそれほど変わらないのです。人間の体の病気だけがわかったからと行って、それを拡大解釈するのはとても危険です。

上記の本によると、鼻から吸って口から吐くのは楽だからとありますが、これも大きな間違いだと言うことはおわかりですね。

気道抵抗の意味、鼻から吐くことの重要性を知っていればこの様な結論にはならないのですが、呼吸器科の医師ですから、おそらく鼻ことには興味が無かったのでしょうね。

口は、気道抵抗の可変抵抗器としてはとても重要な役割を担っていますが、鼻から吸って鼻から吐くのが、健康人の平常時の正しい呼吸であることは論を待ちません。


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岡山大学小児歯科岡崎好秀先生との共著です。これ一冊で、口呼吸のことがよく分かります。
そして、病気の治し方も。

病気を治すカラダの使い方、口呼吸、足育、食育、態育(態癖)について理解が深まる本です。
足について知りたい方は、こちらをご覧下さい。