ちと遅いけど、iPS細胞の発見ってスゴイですね。ノーベル賞受賞おめでとうございます。

10年後、20年後の医療ってどういう風に変わっていくんでしょうか。とても楽しみです。
でも・・・
私たちの今の問題も解決しなきゃならないし、人間が生きていくための呼吸、食事、歩行というのはおそらく100年後も同様に営まれることを考えれば、基本的なことは基本的なこととして外せません。

私たちは、最先端医療も大切だけれど、もっと基本的な日常生活動作も同様に大切だと思っています。そのため、足指を正しく使えるようになると言うことの大切さを広めていきます。

中には小趾なんて退化してきているからなくなっても構わないんだなんて極論する人もいますが、もし不要ならそのように変化していくことでしょう。と同時に、”脚”の形も変わらざるを得ません。

一方、なくなっても構わないと言われるくらい扱いの悪い小趾ですが、変形性膝関節症、股関節症の多くは、この小趾を上手く使えるようになることで、痛みが減り、O脚が改善していきます。

iPS細胞研究の発展により、自分の膝が再生できるなんてことはおそらくもう少し先の時代ですね。それまでは、足指をしっかり伸ばして、自分の中に眠っている治る力を引き出していきましょう。

足指を少し整えるだけで、私たちの体は必ず変化していきます。そのことをもっと多くの方に知っていただくのが私たちの課題。

一週間の最後に素敵な写真を。
tubakuro

Kさん、80才。初診の時に、もう一度山に登りたいという目標を教えてくれました。その時、両膝の変形性関節症で、痛みのせいで歩くのもやっと、もちろん階段の上り下りも難しく、正座はしてはいけないと指導されていました。とてもとても登山なんて出来る状態ではありません。。

でも、私は、こう思います。「出来る」「出来ない」という質問ではなくて、「したいか」「したくないか」を問いかけるべきだと。Kさんは、登山は今は「出来ない」けれども「したい」。医療者の私に出来ることは、それを精一杯かなえて差し上げること。

「出来ない」かもしれない、でも「したい」。

Kさんは、夫と約束していました。チベットの山に登る。でも、その夫に先立たれてしまった。その遺志を継いで山に登りたい。夫に会える気がするから。

Kさんは、必死に努力しました。足指を伸ばし、筋力をつけるために。

みらいクリニックで治療を始めて一年弱が過ぎた2012年8月、「登ってきましたよ」と一枚の写真。立山連峰の燕岳山頂でほほえむKさんの写真を見せてくれました。

6月には、四国霊場八十八カ所巡りで、600段の階段を上りきりました。正座が出来なくて止めていたお花の稽古も、再開しました。もちろん正座が出来ます。

「出来ない」けれども「したい」気持ちの勝利です。差し出された写真を見て、私は診療室で涙をこらえるのに必死でした。

Kさんはやっぱりチベットに行きたいと言います。先だった夫に会うために。そして、私もそれを全力で応援します。もちろん。理由があれば人はやれる、いつも患者さん方から教えられます。

あきらめきれない方はぜひ私たちにご相談下さい。「したい」をかなえるみらいクリニックです。


足指については、マイクセンター長のブログもご覧下さい。

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足、足指は体、健康の基本です。詳しく知りたい方はこちらを。

あいうべ、足指、食育についてコンパクトにまとめてあります。
1冊で全部知りたいという欲張りな方へ(笑