腰痛で受診の患者さんが「痛み止めの湿布をもらったんです」と見せてくれました。
P1050144

ノルスパンと書いてあります。

救急外来などにいると、急な激しい痛みなどに使うオピオイド系といわれる薬剤を湿布の形状にしたものでした。
時々処方されている患者さんがいます。



トラムセットなどでも同じなのですが、痛みの原因がはっきりしない場合に、すぐに処方されるようになってきました。

この様な薬があると、痛みの原因の追及が手薄になってしまう危険性があります。リリカなども同じですね。

自分の知識の範疇害の痛みは、すべてこの様な"ちょっと変わった痛み止め”を処方されている患者さんの多いこと多いこと。驚きます。

リリカは、止めても痛みにはほとんど関係ありません。と言うことは、「痛みが改善していた気になっていた」という証拠でもありますね。

さて、このノルスパン、適応症を見てみます。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
1.
本剤は、非オピオイド鎮痛剤の投与を含む保存的治療では十分な鎮痛効果が得られない患者で、かつオピオイド鎮痛剤の継続的な投与を必要とする日常生活動作障害を有する変形性関節症及び腰痛症に伴う慢性疼痛の管理にのみ使用すること。
2.
慢性疼痛の原因となる器質的病変、心理的・社会的要因、依存リスクを含めた包括的な診断を行い、本剤の投与の適否を慎重に判断すること。 
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

こんな風に書いてはあっても、慢性腰痛に対して安易に処方されている現状があります、
ましてや患者さんには「痛み止めの湿布ですよ」と説明してありますから、患者さんはサロン○スなんかと同じものだろうと思うことは必至です。

この薬の注意書きには
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
オピオイド薬物(モルヒネの類似薬物)の一種です。麻薬には指定されていませんが,依存性があり,向精神薬に指定されています
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
こんなことも書いてあります。

サ○ンパスと同じと思っていたこの方に、十分説明すると、「剥がします」とすぐに止めました。

これってインフォームドコンセントの初歩の初歩だと思いますが、投薬する薬剤の説明をしっかり行うことも大切ですね。 

どうしても痛みが止まらない、痛くて気が狂いそうなんて時は仕方ないと思いますが、やはり痛みの原因を追及することが第一です。

足腰の痛みは、足指の変形の場合もありますから、要注意です。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ゆびのばソックスのお求めはゆびのばドットコムで。