病巣疾患、病床感染症については何度でも書きましょう。

病巣疾患は、原病巣という目立たない病気の元があって、そこでは派手に病気にならずに、体の別の場所で病気を起こしているという状態です。
通常は、
カゼ→喉の炎症(喉の痛み)→治療 
となり、症状を起こしているところと原因となっている場所が一緒です。 
ですから、これは素人にも理解しやすい。

ところが病巣疾患の場合は、「風が吹けば桶屋が儲かる」方式で病気が起こっていくので、風が吹くことと桶屋が儲かることに何らかのつながりを見いだすのが難しい状態です。

カゼ →喉の炎症→腎臓病

という一見すると訳のわからない病気が引き起こされてしまうのです。

ここで、腎臓病を治す(対症療法)のみでは治療にならず、カゼ(たとえば慢性扁桃腺炎)などを治療することが、根本治療になるわけです。

ここは、重要です。

たとえば東洋医学をやっている人が、根本治療という言葉をよく使いますが、病名につられて、腎臓病だから腎臓にちょっとでも効果のある治療を(たとえば漢方薬や鍼灸など)となると、これも対症療法になってしまうのです。

病気の原因が何科ということが分からないのですから、根本治療になりません。

病巣疾患治療の難しさはここにあります。

今の病気を引き起こしているのが、鼻からなのか、喉からなのか、口からなのか、一つ一つ検証していかなければならないからです。

まさにしらみつぶしです。

これが病巣疾患、病巣感染症にエビデンスがないと言われる所以です。

エビデンスを出すのが難しいので、この原病巣があったら必ずこの病気になると言うことが言えないのですから。

エビデンス、エビデンスと行っている間に,病気が進んでいくこともあります。これは大変です。

難病と言われる多くの病気が、病巣疾患と考えられます。ですから、「原因不明」と言われるのです。

原因のない病気はないでしょう!

原因は必ずある!

その時に病巣疾患という言葉を思いだして下さい。

 それを追及していくのが、日本病巣疾患研究会です。

第二回研究会総会は9月14日(日)東京で行われます。 

ぜひ多くの方のご参加をお待ちしています。

病巣疾患研究会は、医科歯科連携、鼻呼吸推進をしています。