日本東洋医学会の福岡県部会に出席してきました。勉強になりました。

心療内科の岡孝和先生のお話の中にHPA軸という用語が出てきました。
 
IMG_20170305_144752



「HPA 上咽頭」で検索すると 論文(PDF注意)が出てきます。

内科疾患における上咽頭処置の重要性
今、またブレイクスルーの予感

病巣疾患研究会の総力を挙げて執筆されたと言ってもおかしくない文章です。
堀田会長と田中亜矢樹理事、そして谷先生。

ところでHPA軸(系)って何でしょうね。

 
これが岡先生のスライドの一部。HPA軸とあります。
もちろんなじみなんて無いですよね。
IMG_20170306_114115

HPAとはhypothalamic-pituitary-adrenal axis、日本語に直すと視床下部-下垂体-副腎系となります。

これは主にストレスを受けた時の生体の反応が行われる順番なのです。

まず視床下部からコルチコトロピン放出ホルモンが分泌されそれが脳下垂体から副腎皮質刺激ホルモンを分泌します。

そして副腎皮質からコルチゾールが分泌される理由ですコルチゾールはいわゆるステロイドホルモンです 。

もちろんこの経路は生体を守るために必須のものでありこれ自体が体を悪くするわけではありません。慢性的にこの経路が賦活化つまり活性化したりその刺激が繰り返されたりすると免疫力が低下し 病気の温床になることがあるわけです 。

視床下部下垂体前葉そして副腎皮質と繋がっていくホルモンの連鎖はフィードバックといわれます。
一方で副腎皮質からコルチゾールが放出されるとそれは視床下部まで情報が届き視床下部からの CRH 放出が抑制されますこれを負のフィードバックと言います 。

この正のフィードバックと負のフィードバックが釣り合って普段は私達の体はうまい具合にコントロールされています。ところがうつ状態であったり免疫が不調になってくるとこの負のフィードバックが働かずコルチゾールが放出され続けることになります 。

 Bスポット治療の普及に尽力された堀口申作先生はHPA系に早くから注目され上咽頭との関連を言っていました。
上咽頭の関連する症状

 先ほどの論文から慢性上咽頭炎が関連しうる病態・疾患・症状の表を抜き出してみます。
上から上咽頭炎による直接症状そして上咽頭大脳辺縁系相関を介した症状、最後に病巣炎症として免疫を介した二次疾患と3つに分けられます 。

それでは上咽頭大脳辺縁系相関というのはいったいなんでしょうか。大脳辺縁系というのは脳の古い部分である大脳の内側にあります。視床下部は間脳の一部そしてこの大脳辺縁系は扁桃体や海馬といった部分が含まれます 。

上咽頭が炎症起こすことによりその周囲の目の痛みや肩こり首こりなどが起こることは容易に想像ができます。ところが不眠、 全身倦怠感、思考力・集中力の低下などといった症状にはあまり結びつきが見られないようです。その結びつきを考えるのが上咽頭大脳辺縁系相関なのです 。

上咽頭とHPA
 

上咽頭部には自律神経系のなかでも副交感神経を刺激する迷走神経が分布しています。 b スポット治療上咽頭擦過治療によってこの迷走神経を刺激して副交感神経反応を引き出すことも症状緩和に役立っていると思われます 。

 上咽頭擦過治療・ b スポット治療で色んな症状が緩和されることは事実ですが全ての病気がもちろんなるわけではありませんしそのことには十分注意する必要があります 。

おそらく慢性上咽頭炎が改善することにより HPA系 の働きも改善し身体の諸症状が改善していくという風に推察されます。

あなたの症状の緩和の 手助けになりますように。

〜〜〜〜〜著者紹介〜〜〜〜〜
今井一彰(IMAI Kazuaki) みらいクリニック院長
1995年 山口大学医学部卒業 救急医学講座入局
2006年 みらいクリニック(JR博多駅すぐ)開業

内科医・東洋医学会漢方専門医・NPO法人日本病巣疾患研究会副理事長

息育、口呼吸問題の第一人者として全国を講演で回る日々。
一般向けから専門家向け、幼稚園小学校から行政・企業向けなど幅広いジャンルの講演を行う。

あいうべ体操、ゆびのば(ひろのば)体操の考案者でもあり、Tv出演、マスコミにも広く取りあげられる。上咽頭炎治療(Bスポット)も行う。

著書一覧はこちら。 faceillust